タイ永住権の資格要件

 永住権は取得費用が高く、取得までに時間がかかるわりにメリットが少ないといった理由で積極的に取得する方は少ないと言われていますが、長くタイに住む予定の人にとってみれば毎年更新するビザの煩わしさを考えると検討の余地はあると言えるでしょう。また、コンドミニアムを購入する際に海外から送金する必要がない点もメリットのひとつと言えます。

 永住権は国籍別に枠が決まっており、日本人枠は100人。毎年12月前後に申請(申請受付期間は2週間程度)し、現在は取得までに3年以上かかるようです。必要書類のなかには取得に時間を要するものもありますので、申請希望者は余裕を持って申請の2〜3カ月前から準備を始めることをお勧めします。

 基本的な資格要件は以下の通りです。

・犯罪歴等がないこと。
・NON-IMMIGRANRT VISAを保有し、1年間の滞在許可を3年以上得ていること。
・タイ語のスピーキングおよびリスニングができること(インタビューあり)。

 その上で、カテゴリーごとに資格要件が定められています。


申請カテゴリーと資格要件

(1)投資
  1. 1,000万バーツ以上の投資があること
  2. 次のいずれかに該当する投資であること
    ・株式会社または公開株式会社への出資
    ・国債または国営企業債の購入
    ・株式市場への投資
(2)就労
  1. 登録資本金が1,000万バーツ以上の会社の取締役会長または取締役
  2. 直近1年以上においてサイン権を保有
  3. 直近2年間の平均月収が5万バーツ以上
  4. 勤務会社の事業がタイ経済に有益な事業

 上記条件に該当しない場合

  1. 直近3年以上、ワークパミットを保有
  2. 直近1年以上、同一企業で勤務
  3. 直近2年間の平均月収が8万バーツ以上または年間個人所得税が10万バーツ以上
(3)人道上の理由(6タイプ)

 3.1 タイ国籍保有者の配偶者

  1. 子がいる場合は2年以上、子がいない場合は5年以上の婚姻期間
  2. 直近2年間の平均月収が3万バーツ以上

 または

  1. 50歳以上
  2. 2年以上の婚姻期間
  3. 直近2年間の平均月収が5万バーツ以上

 3.2 タイ国籍保有者の子(略)

 3.3 タイ国籍保有者の父母(略)

 3.4 永住権保有者の配偶者

  1. 2年以上の婚姻期間
  2. 申請者が扶養者の場合、「投資」または「就労」カテゴリーの申請者と同一の資格を保有

 3.5 永住権保有者の子(略)

 3.6 永住権保有者の父母(略)

(4)専門家
  1. 学士以上の学歴でタイに対して有益な能力を有する
  2. 政府機関が保証する証明書を発行
  3. 業務に対する保証が3年以上の明記がある証明書とする
(5)特別ケース
(略)


入国管理局費用

申請手数料:7,600バーツ
永住権登録証発行手数料:191,400バーツ(タイ国籍保有者または永住権保有者の配偶者または未成年の子の場合、95,700バーツ)